『チームが勝てたことが、一番です。』(上本 崇司選手:ヒーローインタビューにて)
今シーズン初のサヨナラゲーム! プロ8年目、人生初のサヨナラ打、さらに初のお立ち台(通訳で1度経験あり)。あふれる涙をふき取ったのか、目の周りが赤く充血したままの上本選手は、一言一言、感慨深げに答えてくれました。
先発の森下 暢仁投手が7回を2失点。123球を投げ抜いて、勝利投手の権利を得てマウンドを後に。8回は塹江 敦哉投手がピシャリと3人で切るも、9回表、無失点を託されたフランスア投手の投げる球が走らず、置きに行っているのが明らか。それでは打者の餌食となって、二連打でノーアウト1、3塁絶体絶命のピンチ。しかし、次の打者をショートフライにして走者は釘付け1アウト。そうなると、もしかしてゲッツーで終了か?と期待させたところで、二遊間に強烈な打球が飛び、セカンド菊池 涼介選手が忍者飛びで球に追いついて2塁に向かうショート上本選手にグラブトス。ところが、ここのタイミングが遅かった。菊池選手のグラブに球が少し引っかかったのか? 上本選手がもっと前のめりにグラブを差し出す必要があったのか? 二遊間におけるあうんの呼吸は、タナキクに勝るものは無いのだろうて…。補給に時間をかけてしまい焦る上本選手は、体勢を崩してまでも、ゲッツー目指して1塁へ悪送球…。森下投手の6勝目が…。あゝ無情…。
そもそも、フランソア投手が、気持ちで負けていなければ、あのプレーは無かった。みんな、理由をわかっているのだけど、どうしても、上本選手に厳しい視線が向かう。そんな中で一打必勝、汚名返上、訪れたチャンス。神様の試練か、温情か…? それを彼は逃さなかった! 伏兵とまで呼ばれた男が、執念の一打を魅せてくれました! そりゃー、泣けるっしょ! 私も泣きましたよ。9歳の息子の前で、年甲斐も無く。

(日刊スポーツ、2020/8/28)

(スポニチアネックス、2020/8/29)
Tシャツ買うしかないな…。
最後に、森下投手。今日の経験はきっと、後々いきると信じています。
明治大学の先輩、上本選手も見せたように、何とかして勝たせたいという気持ちがチームの結束となって、強いチームへと成長するでしょう。今年のカープのキーマンは、森下投手と言っても過言ではないと思います。

(日刊スポーツ、2020/8/29)

(スポニチアネックス、2020/8/29)
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