今季カープが積み重ねた63の勝ち星には、九里亜蓮投手(31)の最多勝(13勝)だったり、栗林良吏投手(25)の37セーブといった、表立って評価される選手たち以外にも、目立つことなく大きく寄与している“陰の功労者”がいること、その“投手編”についての記事がありましたので是非ご一読ください。

(広島アスリートマガジン、2021/11/14)
ドラ2左腕の森浦大輔投手(23)が、チーム最多の54試合に登板し、3勝3敗17ホールド、防御率3.17。20ホールドポイントは塹江敦哉投手(24)の22に次ぐチーム2位の数字。奪三振数を四球数で割った数値であるK/BB=「四球1個あたりでいくつ三振を奪うか」=「コントロールが良く、かつ三振も奪える」という数値が、優秀レベルとされる3.5をカープで唯一クリアしたのが島内颯太郎投手(25)の3.64のみ、という事実。今季15ホールド、51試合で49回を投げ、投球回数を超える51の三振を奪いながら与えた四球は14。“四球を出さず三振を奪い”、今季大きく貢献していただきました。
来季は、森浦投手、島内投手以外に、僅差のしびれる試合のバトンを渡せられる中継ぎ投手を1枚でも2枚でもとにかく増やす必要がありますね。今季、先発投手から中継ぎ投手に代えるタイミングで佐々岡監督が踏ん切りつかず、後手後手に回って打ち崩される試合を何度観たことか…。森浦投手と島内投手は登板過多でしたので、是非、オフは体のケアに注力していただき、来季以降もしっかりと戦力として貢献いただきたいですね。
それにしても、3連覇であれほど貢献した今村猛投手(30)が例えば3軍コーチの手形も無く戦力外通告であっさり退団だなんて…。1軍で通算431試合に登板し、501.2回を投げて21勝30敗36セーブ115ホールド防御率3.46は凄過ぎですよ。ちなみに、2010年に59ホールドポイント(47ホールド+救援勝利12勝)という世界記録を保持する中日の浅尾拓也投手は、通算416試合505.1回を投げて38勝21敗200ホールド防御率2.42という成績。何と、登板試合数は、あの浅尾投手よりも多いという事実。今村投手はセットアッパーとしてだけではなく、1・2年目は先発として、晩年は負け試合もこなしていましたよね。そりゃ、肩壊すでしょ…。先発投手なら、投球回数は稼げますが、登板試合数は多くは残せません。その代わり、勝ち星を残せます。中継ぎ投手はどうでしょう。登板試合数は多いのに、セットアッパーとクローザーが救援に成功してのみ評価される。何とも、やるせない。この、登板した事実、登板試合数を“献身ポイント”とか名前を付けて、“チームのために身体を犠牲にした”“自己犠牲”といった深い意味を込めた価値を数値で評価してもらえんものでしょうかね…。ちゃんと、給料に置き換えられているんだったらまだ良いのですが…。
にほんブログ村
コメント